
【企業インタビューvol.8】株式会社USEN WORK WELL様
〜AI活用とオフィス改革:若手人材と共に成長するPJT〜
Engineerforceでは株式会社USEN WORK WELL(U-NEXT.HD)様の新規サービスの立ち上げに伴い、デザイン〜実装までのサポートをさせていただいております。
今回は株式会社USEN WORK WELL様より芝田様、山田様、三枝様(以降、敬称略)のお時間を頂戴し、弊社代表飯田から、開発を担当した弊社の小池、デザインを担当した瀧澤を含めた5名にこれまでの取り組みや今後の展望についてお話を伺いました。

飯田:
この度は貴重なお時間をいただき、ありがとうございます。
まずはUSEN WORK WELLの皆さんに自己紹介をお願いしたいのですが、
御社の会社概要や事業内容、そして皆さんの役割についてお話しいただけますでしょうか。
芝田:
はい、ありがとうございます。USEN WORK WELLでは、『オフィスソリューション事業』と『AI事業』の2つを展開しています。
オフィスソリューション事業では、オフィスでBGMの提供をはじめ、オフィスグリーン電力やセキュリティカメラ、サイネージなども取り扱っています。オフィス内のサイネージで社員向けニュースを流すなど、オフィス環境のトータルサポートを行っています。
AI事業も基本的なコンセプトは同じで、オフィスで働く人がより便利になるようなサポートとして、AIソリューションの開発を行っています。

株式会社USEN WORK WELL Unit Head・芝田様
AI事業は3つの部署に分かれていて、1つ目が私と山田がいるINCUBATION unitで、新しい事業やプロダクトの開発をメインにしています。
「AIで何ができるか?」という視点から今回のお話もさせていただきました。
2つ目がグループ会社向けにAI活用を促進していくBuddy PdM unit、3つ目がBPRサポートを行う部署となっています。事業会社でありながらも、グループ会社全体のAI支援やDX支援を担っている会社です。
飯田:
ありがとうございます。芝田さんに続いて、三枝さんも自己紹介をお願いできますか。
三枝:
私は芝田さんとは別の部署で、社内に生成AIを広める部署でエンジニアをしています。2024年卒の新卒1年目です。
業務内容は主に開発と運用を担当しており、AIを広めるための機能の検討や、新しい生成AI技術が出てきたらそれを実装に落とし込むといった業務を行っています。
私たちの部署ではフロントエンドとバックエンドの明確な区別がほとんどなく、一気通貫で開発できるので、新卒にとっては非常に良い環境だと感じています。
飯田:
三枝さんはエンジニアですね。山田さんも自己紹介をお願いします。
山田:
芝田さんと同じINCUBATION unitで、新規事業のデザイナーをしています。三枝さんと同じく2024年卒の新卒1年目です。社内のノベルティグッズの制作や、展示会用のバナー制作も担当しています。
現在は、UIデザインも担当しています。毎日実践を積み重ねることで成長できる仕事だと思うので、日々頑張っています。

株式会社USEN WORK WELL 山田様
飯田:
ありがとうございます。小池さんが三枝さんとエンジニアリングを、山田さんは瀧澤さんとデザインをご一緒されたということで、仕事がしやすかった部分もあったのではないでしょうか。
今回開発中のプロダクトの詳細はまだお話しできないと思いますので、今回の協業の背景や経緯について伺えればと思います。
元々、芝田さんと私は面識があったのですが、他にもパートナー企業がある中で弊社を選んでいただいた理由などをお聞かせいただけますか。
芝田:
やはり企画の初期段階、まだ具体化していない時点から一緒に取り組んでいただける点が一番大きかったですね。本当に「何を作るか?」というところからスタートさせていただきました。
飯田:
そうですね、最初はそうでした。
芝田:
それからAIの活用という点と、新卒メンバーがプロジェクトに参加するということで、スキルアップの支援という裏テーマもありました。そこも柔軟に対応していただけるということで、一緒に取り組みたいと思いました。
飯田:
最初は「何を作ろうか?」というディスカッションからスタートしましたね。大まかなテーマだけが決まっていた状態でしたが、弊社としても初期段階から関われたことで、とても楽しく、やりがいも感じました。
実際に協業してみて良かった点などはありましたか?
まずデザイン面ではいかがでしたか?
山田:
今回、瀧澤さんにデザインを進めていただく中でFigmaを活用したのですが、私はそれまでFigmaをしっかり使った経験がなかったんです。何も分からない状態から丁寧に教えていただき、Engineerforceさんの定時を過ぎていても連絡を取ってくださいました。
本当に勉強の毎日でしたが、その経験が今の業務でも活きていると感じるので、とても感謝しています。
飯田:
瀧澤先生…(笑)
瀧澤:
恐れ多いです…
飯田:
瀧澤さんは山田さんが最初Figmaに慣れていなかった点について、どのように教えていったのか、工夫した点などはありますか?
瀧澤:
基本的なところから「まずはこれをやってみましょう」とお伝えして、実際に触りながら少しずつ慣れていってもらうようにしました。
飯田:
最初は課題のようなものを出していましたよね。
瀧澤:
はい。例えば「この画面だったら山田さんならどうデザインしますか?」というように、自分なりに考えてデザインしてもらい、それを見ながら「ここはこうするとより良くなりますよ」といった具合にフィードバックしていきました。
飯田:
なるほど。レビューの際に、デザインの基本原則や特定の観点からの指導などもあったのでしょうか。
瀧澤:
そうですね。山田さんはデザインの基礎自体は既に学ばれていたので、UIデザイン特有の観点からお話ししました。
飯田:
これまでバナーなどのクリエイティブ制作が中心だったところから、UI/UXやシステム構造といった観点への移行だったということですね。
瀧澤:
はい、その通りです。
飯田:
ありがとうございます。開発側はいかがでしたか、三枝さん。
三枝:
小池先生は…(一同笑い) とてもコミュニケーションが取りやすい方だと感じました。 本来なら私から「この時間にミーティングをお願いできますか」と言うべきところを、「毎日この時間にやりましょう」と提案いただいたり、積極的に関わってくださったのが印象的でした。コミュニケーションに壁がない方だなと思いました。

株式会社USEN WORK WELL 三枝様
開発は主に小池さんが担当され、インフラの設計や構築を私が担当したのですが、完全な分業ではなく柔軟に協力し合いました。
実は今回が私にとって初めての外部の方との仕事だったんです。全ての外部の方にこのようにサポートいただけるのかと思ってしまうほど、とても快適に仕事ができました。
飯田:
三枝さんは慣れている技術もあれば、あまり触れたことのない言語もあったんですよね。
三枝:
はい、そうです。
飯田:
その辺りで小池さんが意識されたことや、教える際に工夫した点などはありますか?
小池:
開発については、最初にどう進めるか話し合った際、基本的な開発は私が担当し、インフラ部分を三枝さんが担当するという分担にしました。
三枝:
そうですね。開発をすべて小池さんにお任せしてしまうと、私の出番がなくなってしまうので、少なくともインフラ構築は私が担当することにしました。 ただ予定通りには進まず、小池さんが柔軟にフォローしてくださる場面も多かったです。
飯田:
インフラ設計・構築でつまずいた点は具体的にどういったところでしたか?データベース設計でしょうか?
三枝:
データベース設計というより、全体的な構成の繋ぎ込みやネットワーク設定などでしょうか。接続が上手くいかないといった問題がありました。
飯田:
なるほど、EC2やS3などのサービス間の連携や設定の部分ですね。
三枝:
はい、その通りです。
飯田:
ある部分を構築してみたものの、調整が必要な部分があったといった感じなんですね。興味深いです。
小池さんは、これまで若手メンバーと一緒に仕事をする機会は多かったのでしょうか?
小池:
いえ、実は若手の方にとってはコミュニケーションが取りにくいタイプだったので、改善しようと意識していました。
最近は少しずつコミュニケーションが取れるようになってきたように感じます。コンプレックスだった部分が改善されつつあるようで、このようなお声を頂けると嬉しいです。
飯田:
今回、そのコンプレックスを克服されたかもしれませんね。素晴らしいことです。 弊社は助け合いを大切にする社風で、そういった姿勢を持つ方ばかりを採用しています。三枝さんからこうして「小池さんに助けられました」という声を聞くと、採用に間違いはなかったと確信できます。ありがとうございます。
ちなみにUSEN WORK WELLさんは、オフィス環境改善とAI活用を進めていらっしゃいますが、今後の展望や強化したい部分などはありますか?
芝田:
現在、グループ全体で社内では生成AIのログイン率が50%程度で、一度でも利用したことがある人が2,000〜3,000人ほどいます。この利用率とユーザー数をさらに増やし、生産性向上につなげていくことは継続的な取り組みとして進めていきます。
加えて、売上創出も重要な課題です。新規事業の立ち上げや、中小企業をターゲットにAIを活用した業務効率化を広げていきたいと考えています。今回一緒に開発したプロダクトもその一環ですし、他のプロダクトも含めて拡大していく予定です。

飯田:
なるほど。 USEN&U-NEXT GROUPでは多岐にわたる事業を展開されていますので、社内でAI活用による改善事例を作ることで、外部への説得力も増しますね。
芝田:
そうですね。自信を持って外部に提案できます。
飯田:
プレゼンの説得力も増しますし、話も広がりやすいでしょうね。
差し支えなければ、AIによる業務改善で特に効果が高かった事例などはありますか?私たちも参考にしたいのですが。
芝田:
営業部門が多いので、商談のメモを要約して共有するという用途でかなり活用されています。特に要約機能は時間短縮に大きく貢献しています。
飯田:
なるほど。商談中にメモを取って、それをAIに流し込めば効率的に整理できるわけですね。
芝田:
それが最も効果を発揮している事例かもしれません。
飯田:
確かにそうですね。私たちもtl;dvというツールでミーティングを録画していて、非常に便利だと感じています。業務効率が大きく変わりました。
芝田:
実際に録画したものを見返すことはありますか?
飯田:
私だけが参加したミーティングで、案件獲得の可能性があるため他のメンバーにも内容を共有したい場合などにリンクを送ることがあります。
自分自身が見返すというより、共有のために使うことが多いですね。
「こんな良い話が出たのに誰も聞いていない!」という時に、議事録と動画を共有できるのはとても便利です。
他に効果的だった事例はありますか?
三枝:
事業会社ごとに、その会社の資料をインプットして、それをもとに回答できるAIチャットアプリを開発しました。例えば、業務マニュアルや過去のFAQを登録しておけば、社員が知りたいことをすぐに引き出せるようになります。
実際にある事業会社では、このアプリにBGMのマスターデータを登録し、店内で流すBGMの推薦をサポートするツールとして活用してくれています。「この雰囲気にはどんな音楽が合う?」といった質問に対して、過去のデータをもとに最適なBGMを提案してくれる仕組みです。
飯田:
面白いですね。そういった活用方法もあるんですね。 自分のAIクローンを作るという話はよく聞きますが、音楽推薦は初めて聞きました。
三枝:
営業資料がたくさんあるんです。それらの資料を元に回答してくれるAIがあれば便利だねという発想から始まりました。
飯田:
ありがとうございます。今後もAIに関する様々な取り組みをされると思いますので、またご一緒できる機会があれば嬉しいです。
山田さんにもう一点お伺いしたいのですが、これまでクリエイティブ制作が中心だったところから、システムのUI/UXのデザインに取り組まれたと思いますが、デザインする上での違いや感じたことはありますか?
山田:
全く違う部分もありますが、共通点もあります。どちらもユーザー目線が大切で、クリエイティブでは「見た人が何を感じるか」を、UIでは「使う人にとって使いやすいか」を考えます。
常にユーザー視点で考える点は共通していると思います。 ただ使用するツールが、UIではFigma、クリエイティブではIllustratorと大きな違いがありました。
飯田:
ツールが変わると慣れるまで大変ですよね。
山田:
本当にそうです。 瀧澤さんとの会話でも、結局は数をこなしていくことが重要だと実感しました。
飯田:
分かります。私もPowerPointでの資料作成は得意なんですが、Google スライ
ドになると途端に作業効率が落ちてしまって…(笑)

(奥から)Engineerforce代表飯田、小池、瀧澤
山田:
まさにその通りです!背景削除などの機能が使えなくて困ります。
飯田:
「作りづらい!」と思ってしまいますよね。意外と共通する部分もあるのですが。もうPowerPointで作り切ろうと決めています(笑)。
山田:
最初は意地でもPowerPointで芝田さんに資料を送っていたのですが、「Google スライドでお願い」と言われて困ったこともありました。
飯田:
本当にすごいですよね。デザイナーもエンジニアも、ツールやプログラミング言語が少し違うだけで作り方が変わってくるのに、柔軟に対応されている姿を見ると感心します。
検討されているバージョン2についても、また異なるツールを使用するかもしれませんが、柔軟に対応しながらぜひまた一緒に取り組ませていただければと思います。
それでは本日のインタビューは以上とさせていただきます。ありがとうございました!
一同:
ありがとうございました!

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